Cycle Road Race Team Grandi Petit

Race Report

第35回 ツール・ド・おきなわ2023

開催日 2023.11.12
場所 沖縄

参加選手

赤澤、中村、太田、柴田

レポート

赤澤選手のレポート

第35回ツールドおきなわ2023/市民レース140kmマスターズ/4時間25分42秒800/74位/体重58kg/59歳10ヶ月/雨風強し。

前晩から降り始めた雨は強い北風を伴いつつレース当日朝には本降りに。
ホテルから出た瞬間に全身びしょ濡れ。
それからスタートまでの30分はひたすらイメージング。
最後の羽地の登りまで無傷で帰って来る自分の姿を焼き付けることだけに集中する。

序盤の海岸線。
ポジション争いが続く。
デンジェラスなトンネルを少しでも前でクリアするために脚を使う。
見れば片岡さんがガンガンに先頭引いているw

一回目の普久川ダムの登り。
安定感のある遅れ方でwポジション下げるも下りでかなりパスして強風強雨の辺戸岬を泣きながらクリアし奥を超え2回目の普久川。
ここまで来ると200や100、140オープンとの混走。

思えばこの辺りが一番キツかった感あり。
脚がいつ攣ってもおかしくない状況だったので早めにモルテンジェル投入。
それが効いたのか学校坂を超えてからは脚が復活。
そこからは下りで前に出て登りで休んでの繰り返し。
巻き込まれ事故への注意も怠らない。

苦手な有銘、天仁屋の登りもまあまあ余裕を持ってクリア(とはいえ70位集団だがw)。
最後の羽地の登りも愛ちゃん動画見てもトルクは落ちていない私がいましたw
最後は数人に追いつかれてゴールでしたが終わった後もさほどダメージなし。

参考までに2022年と今年のログを見比べたが今年の方が平均パワーもNPもTSSもかなり上回っていた。
平均心拍が低過ぎるのは寒さの影響か。
ただスタート前にジーナさんにレインジェルを背中に塗りまくってもらったのが最後まで効いた感あり。
本音を言えばシードで来年の還暦レースを迎えたかったが今回だけはこの結果に満足している。
まさに生存競争。
この歳で4時間半頭真っ白になることなんか日常にはないからね。
ジーナさんに「おかえり!」と言われ「ただいま!」と応えて私のレースは終了。
来年還暦迎えてもレースは続けます。
ありがとうございました。
おひまい
 

中村選手のレポート

ツールドおきなわ2023 140kmオープンに参加してきました。

結果は37位で惨敗。
割と序盤から2人での逃げを選択したので当然の結果といえば当然。
1年間積み上げてきたものをパーにするような行動して勿体なかったなと思う反面、やってみないと分からなかったことも経験できたし、その時はいけそうと思ってたので仕方ないw
また出直します。

[レースレポ]
日が昇る前からずっと雨。風もまぁまぁあって気温も低い。無理にアップせず車で待機。
片岡さん達山陰の方々も来られていたので挨拶。
どーげんさんとは空港でもお会いしていて、その時にナカヤマ名越さんも交えてGOKISOハブが素晴らしいという話を聞かせていたのだけど、なんとそれを聞いて受付会場でGOKISOホイールレンタルサービスを利用してきたとのこと。
確かにバイクがGOKISOを履いている…強い人は行動が早いw

1時間前にスタート地点に向かい、翔くんや赤澤さん、サイファの方々に挨拶。
絶対に会っておきたかった人が2名いて、そのうちの一人、大島さんにも無事会えた。

そんなこんなで、去年より良くない天候状況の中でスタート。イナーメレインジェルのおかげで寒さは大丈夫そう。

1回目の普久川登りは17:47、4.8倍くらい。
アップをしてない割に足が軽く動いてくれたので余裕を持ってクリア。KOM取りに行けそうな位置だったので行こうとしたらすごい勢いで小林さんが行ったのでやめw

下りは声かけしながら安全に。
突然加速したり引っ込んだりする人がいたので、その人からは離れて走る。

絶対会っておきたかった人のもう一人、増子さんも発見してご挨拶できた。ここでしておいてほんとによかった。
してなかったらこのあと逃げたから会えなくなるところだったw

奥のスプリントポイント前に一人抜け出していった。
スプリントライン通過しても下がってこないし、それを追うようにTRYCLEの人が一人飛び出して行った。
昨年の高岡さんみたいに、まさか逃げるのか?
集団はほっとこうという空気。当然自分も静観方針。

奥の登り手前のちょっとした丘。自分が先頭時、ペースで行ってたつもりが、自分の体感よりもパワーが出過ぎていたらしく振り返ると後ろが離れていた。
やっちまったと思って下がろうとした矢先、集団から二人ブリッジしてきた。
ガタイの良い外人の方と、強そうだなと思ってた白色のジャージの方。

お?これは…

①前行く二人は強いチームで、ある程度人数揃えて参戦してきてる。=(二人とチームの目的次第ではあるが)集団とある程度差が付くようなら、逃げ切り補助のために他メンが集団の速度を落とす動きをするかもしれない。
②雨で集団の速度は上がりにくい(と思う)。
③少人数の方が落車リスクが減る。
④今ここに自分含めて追走できるメンツが3人いる。
追いついて5人でしっかり協調すればワンチャンありそう。
⑤集団で学校坂を迎えた場合、爆上げでかなり消耗する&最悪千切れるリスクもあるので、逃げて足を温存しつつ捕まる、という選択肢もアリ。学校坂ピークならそこまで足を使わず行ける距離。

あと110km程度。いくのか?ほんとに?
とりあえず、追いついてきた白ジャージの方の意思を確認。
「後ろ来てない!上げすぎず前に追いつきましょう」
とのこと。逃げるつもりのよう。
少なくとも③普久川下りのリスクを極力排除し⑤学校坂ピークを無難に超えるのは行けそうと思えたので前を追うことにした。

奥ののぼりをペースで牽引していると前の背中が見えてきた。
ここで誤算が。
ガチャガチャっと不穏な音と「ファック!」の声。後ろみると、外人さんチェーン落ち!?
まじか、一人減った。

でも3段坂越えるのは大丈夫そうなのと、白ジャージさんに「続けますか?」と声かけたら頷いたので追走継続。
先頭まであと1分あれば追いつける。
下りまでには追いついておきたいなと思っていた。

ここでまた誤算。
ふと後ろ見たら白ジャージさんもいなくなってる!?雨音と風の音で居るか居ないかわからなかった…。
焦って強く踏みすぎた?下りまでに追いつきたいですと一言かけておくべきだった。

ここまで来たら仕方ないので前と合流。
TRYCLEの方(マサトゥさん)とまいぺーすの方。
この方々の走力と意思次第では戻ろうかなと、様子を見る。

お…マサトゥさん、体格良いから平坦めちゃくちゃゴリゴリ引いてくれる。
行く気満々の様子。
おかげで普久川に向けての平坦は快速。

ただ、さらなる誤算が。
まいぺーすの方も頑張っているものの、既に若干お疲れかも…?前を引く時間短いしペースがやや落ち表情が険しい。

普久川の登りに入って、マサトゥさんに話しかけてみる。
「登りに不安があり、先行してクリアするために逃げている」とのこと。
まいぺーすの方はやっぱりきつかったみたいで、すぐにドロップ。
こうなると「学校坂まで」が無難かなーと思いつつ、登りはアシストする旨伝えて5倍弱で淡々と登る。
KOMあたりでモトバイクがやっとギャップを教えてくれて、1:45あることがわかった。
まだ大丈夫。
18:44でクリア。1本目とPWRはほぼ同じでも1分遅い。

下りは安全に行き、学校坂へ。
そこまで上げすぎず、かと言ってすぐ捕まらない程度の強度でいき、5:51でクリア。
無酸素にならないぎりぎりを維持して足を温存。
というかマサトゥさん登りも余裕そうな表情でこなしてる。
逃げなくても全然行けたのでは。
彼はそこからもぐいぐい踏んでいく。
行けるとこまで行くつもりらしいので、こちらも腹を括って完全逃げモードに切り替える。

しばらくアップダウンを進み、またモトに確認すると2:30と。
え、差が広がってる?
ということは、やっぱりTRYCLEメンバーが妨害してるのか?
これだけ差があり、相方の強力さ・(不確定だが) TRYCLEの存在を考えると、ほんとに行けるかもしれない。

その後も平坦はマサトゥさんメイン、坂は自分メインで逃げ続ける。
翔くんサイファ・サンインのメンバーはどうなってるかなとか、大島さんや増子さんも逃げにいたら激アツだなとか、いつも食べ残してしまう補給食をちゃんと食べようとか、いらないことも考えつつ。

ずっと調子に変化はなかったのに、慶佐次あたりから急に足が重くなってきた。
そこまで力を使ってないつもりでもダメージは積み重なっていたようで先頭5倍維持が難しくなってきた。
特に平坦は速度落とさないようにしようと思ったらかなりきつい。
軽量級はこういう時ダメだと再認識。
攣りそうな気配も出てきたのでコムレケア飲んだらすぐに治って驚いた。

しかし、相変わらずモトがギャップを教えてくれず状況が分からない。
慶佐次を過ぎてやっと教えてくれたのが「3分」。
それだけあればほんとに行けると思った。
俄然やる気が出たのも束の間、有銘の坂に差し掛かる少し前に「ごめん今の間違ってた、後ろすぐそこに見えてる」

え…
残り30km強あり絶望感に包まれる。
足が急にキツくなって焦ってた時だったのでメンタル的にも大ダメージ。
後ろが来ている証拠に、TRYCLEの別の方が1名ブリッジしてきた。
有銘の坂に入り、せめてこれは越えておきたいと思い踏み直すも、全然力が入らない。
そんな状態で集団に捕まったので、じわじわ遅れ1段目も乗り越えれず試合終了。
マサトゥさんは乗り越えているのが見える。

序盤無駄に調子良かったから行けると思い込んでいた。
長時間の逃げダメージの蓄積がこんな風にパフォーマンスに影響するとは、予想以上。
長時間でも集団ならパワー上げ下げはあるもののこんなにパフォーマンスが落ちることはないので、経験不足が露呈した。
5人いればもう少しマシなのかもしれないけど、不確定要素をアテにしすぎていたツケ。

総じて、思っている以上に自分は弱かった。

そのあとは湾岸の鵜澤さんが千切れ組を拾い集めていたので、一緒にサイクリングしつつゴール。
その時聞いた話だと、集団の方もモトからの情報がほとんど入らず状況把握困難・TRYCLEの一人がローテの邪魔していた・追走を本気でしていたのは数人だった、とのこと。
鵜澤さんは自分のリザルトを犠牲にして追走して来たらしい。チームのためにすごいなぁ…。

今回の調子なら、集団に残ってればシングルリザルトの自信はあった。
学校坂で仕切り直して別のタイミングでまた逃げるとか、他にもいろいろやり方はあったと思う。
でも欲しかったのはシングルリザルトではなくて優勝。
仕切り直しのチャンスが作れたかどうかも分からないし、集団落車が起きて巻き込まれるかもしれない。
最後まで集団だった場合に小林さん(今回の優勝者)のスプリントに勝つ自信もない。

そういうの含め、いろいろ考えて全力で勝負しに行った結果なので意外と落ち込まずに受け入れられている自分がいる。
レース直後こそ自分の弱さに凹んでいたものの、すぐ次こそは!と思えた。
何より、悪天候の中でも逃げてる間はかなり楽しかったし、落車もしてない。
無事に家に帰れた。
一から見直して、別のアプローチも取り入れつつまた頑張ろう。
 

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